フルリノベーションとは、マンションであればキッチンやお風呂などの水まわり設備、壁紙や床材、間取りや配管も一新し、一戸建てであれば加えて断熱材や柱などの構造材、外壁や屋根にいたるまで、住宅のほぼすべての部分を新しくすることを言います。
リフォームとリノベーションの定義はあいまいですが、新築時と同様の状態に戻すことがリフォームで、新築時以上の性能や利便性を目指すことをリノベーション、と理解すると分かりやすいかもしれません。
今回は、一戸建てやマンションのフルリノベーションを成功させる3つのポイントをご紹介いたします。
水回り設備を新しくするだけでなく、間取りや動線をはじめ、家全体のテイストも変えるフルリノベーションでは、プランをお願いする会社からの提案力が重要となります。
壁紙などの壁の仕上げ材ひとつにしても、ビニールクロス、紙クロス、布クロス、塗り壁、板張りなどがあり、その中でも模様や色があり、メーカーも様々です。白無地の壁紙だけでも1,000種類以上あると言われています。
これら全てを把握するのは不可能で、把握する必要もありません。
大切なのは、どんなイメージでフルリノベーションしたいのかを伝え、そのイメージに合う壁紙や床材、仕上げ方などの提案をしてもらうことです。
シックなホテルライクのインテリアや、木や漆喰を使ったナチュラルテイスト、ダクトをあえて見せるインダストリアルなスタイルなど、どんなテイストで仕上げたいかを伝え、その要望に合うフルリノベーションの提案をしてもらいます。
フルリノベーションの提案力が無いと、その提案自体が微妙だったり、そのまま進むと完成後に「思っていたのと違う」感を受けたりします。
フルリノベーションをする会社に経験や提案力が無く、ホテルライクってどうやってつくるの?と思っていても、お客様に「すみません。できません。」と正直に伝えてくれる会社は少ないです。なんとなくの雰囲気で試みたり、ろくな提案ができないので、お客様に素材や設備を選ばせることで、「あなたが選んだものでしょ?」と思わせ、フルリノベーション完成後に不満を言いづらいように進める場合もあります。
せっかくフルリノベーションをして、そこに数十年住むのであれば、プロからのステキな提案を受け、満足のいく仕上がりにしたいですよね?
フルリノベーションの提案力の高い会社かどうかを判断するのは難しいところではありますが、その会社の施工例やプラン事例を見せてもらい、自分が求めるテイストの事例があるか、つまり経験があるかを聞いてみましょう。
いくらデザインが良くて設備が最新でも、夏暑くて冬寒い家は快適ではありません。
エアコンが効きづらい夏の室内や、足元が寒い冬の室内は、それだけで不快です。
主に窓の性能が要因となる結露は、カビの原因となり、ダニのえさにもなるので、人体に悪影響を及ぼすことがあります。
せっかくフルリノベーションをするのであれば、見た目をキレイにすることと同じくらい、快適な室内環境につくり変えることも検討しましょう。
マンションでも一戸建てでも、フルリノベーションによる快適な室内環境づくりの第一歩目は、窓です。
窓の大きさや配置などにもよりますが、冬は室内の50%の熱が窓から逃げ、夏は70%の熱が窓から入ってきます。
上下左右を部屋に囲まれ、窓が2面しかないマンションの場合は割合が変わってきますが、リビングの大きな窓からの冬の冷気や夏の熱気はとても不快で、冷暖房効率も下がります。
フルリノベーションの際は、アルミサッシの単板ガラス(ガラス1枚)の窓であれば、断熱性の高い樹脂製ペアガラス(ガラス2枚)などに交換すると良いでしょう。
しかし、窓の交換はそれなりに費用がかさむので、その場合は費用が抑えられる内窓の設置を検討しましょう。
内窓を設置すると、断熱性能だけでなく、防音性も高まります。
一戸建ての場合は窓の次に、断熱材の施工や、気密性能を上げることを検討しましょう。
内窓の設置であれば住んだ後にもできますが、せっかくフルリノベーションするのであれば、その時に快適な室内環境に変えることをおススメします。
フルリノベーションの費用は、家の大きさや階数、構造などにより大きく変動します。
また、キッチンひとつとっても、数十万円から数百万円するものまであります。
あくまで一般論となりますが、一戸建てをフルリノベーションする場合は1,000~2,000万円、マンションをフルリノベーションする場合は3LDKで1,000万円というのが相場となるでしょう。
一戸建てをフルリノベーションする場合は、新築するのと同じくらいの金額になることも少なくありません。
依頼する会社によっても、金額は変わります。
フルリノベーションでコストが上がる主な要因は3つ。
逆に、これらに気をつければ、コストを抑えやすくなります。
新しい家で使う新しいものを考えるのはワクワクするので、気持ちのコントロールは難しいかもしれませんが、都度都度の場面で「本当にそれが必要なのか」を考えるようにできると良いかもしれません。
とはいえ、せっかくのフルリノベーションを楽しむことも大切です。楽しみながら優先順位を決め、かつ将来も考えて冷静に進められると良いでしょう。
マンションに限る特殊なコストの下げ方になりますが、壁や天井をコンクリートむき出しにして、それを仕上げとする、というフルリノベーションのやり方もあります。
一般的な壁や天井のつくりかたである、下地を組んで、ボードを張って、壁紙を張る、という工事費と材料費がかからないので、フルリノベーションにかかるコストを抑えることができます。
↓天井の下地
テイストの好き嫌いや冒険心も必要となりますが、コスト削減ではなく、こういうテイストが好きな方には一石二鳥の仕上がりになります。
今住んでいる家のフルリノベーションだけでなく、フルリノベーションを前提とした中古マンションや中古戸建てを購入し、新築するよりも安いけど新築同様にキレイな家を手に入れる方も年々増えています。
自身にとって、新築が良いのか、フルリノベーションが良いのか、リフォームで十分なのか、それぞれの特徴を知り、将来を考えた長い目で見て住宅計画を進めていくことをおススメします。
野﨑工務店では、マンションや一戸建てのフルリノベーションはもちろん、ライフサイクルコストが抑えられる高性能住宅の新築や、水回り設備交換などの小規模リフォームも多くご依頼いただいています。
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